ここでは、 在日コリアンの皆様 が「在外国民の家族関係登録創設、家族関係登録簿訂正及び家族関係登録簿整理に関する特例法(재외국민의 가족관계등록 창설, 가족관계등록부 정정 및 가족관계등록부 정리에 관한 특례법)」(以下、「特例法」と表記させていただきます。)に基づく家族関係登録簿整理申請等(家族関係登録創設許可申請や家族関係登録簿訂正許可申請・家族関係登録簿訂正申請を含む。以下のご説明についても同様です。)を行おうとする場合にどのような手順で申請準備を進めていけばいいのか、また、申請の種類ごとにどのような書類を作成・収集すればいいのか・・・といった点についてなるべくわかりやすくご説明させていただきたいと思います。
1.特例法に基づく家族関係登録簿整理申請等の流れについて
- (1)住所地を管轄する駐日韓国総領事館(東京所在の大使館領事部を含む)で事前の相談
- ※韓国の登録基準地を管轄する役所(市庁・区庁・邑事務所・面事務所等)や法院(=裁判所)あてに直接申請する場合には必要ありません。
- (2)申請書類の作成・必要書類の収集
- ※申請の準備を整えます。
- (3)申請書類の提出
- ※概ね以下の2つの方法のいずれかにより提出することになります。
①住所地を管轄する駐日韓国総領事館(東京所在の駐日韓国大使館領事部を含む)経由で申請する方法
→申請書類を駐日韓国総領事館に持参して提出します。
②韓国の登録基準地を管轄する役所(市庁・区庁・邑事務所・面事務所等)や法院(=裁判所)あてに直接申請する場合方法
→申請書類を郵送します。各申請ごとの送付先は下表のとおりです。申請の種類
申請書の送付先
家族関係登録創設許可申請
※従前の戸籍制度における
「就籍許可申請」に相当登録基準地(市・区・邑・面)を管轄する家庭法院又は地方法院(若しくはその支院)
※韓国の法院(=裁判所)における家族関係登録の事務に関しては、ソウルでは「家庭法院」が所管していますが、その他の地域においては通常「地方法院」(もしくはその「支院」)が所管しています。家族関係登録簿訂正許可申請
※従前の戸籍制度における
「戸籍訂正許可申請」に相当登録基準地(市・区・邑・面)を管轄する家庭法院又は地方法院(若しくはその支院) 家族関係登録簿訂正申請
※従前の戸籍制度における
「戸籍訂正申請」に相当申請人(신청인)が登録基準地(市・区・邑・面)を管轄する家庭法院又は地方法院(若しくはその支院) あてに直接郵送申請書の提出を行うことはできません。
※必ず駐日韓国総領事館(東京所在の駐日韓国大使館領事部を含む)経由での申請となります。家族関係登録簿整理申請
※従前の戸籍制度における
「戸籍整理申請」に相当登録基準地を管轄する役所(市庁・区庁・邑事務所・面事務所等)
- (4)登録基準地(市・区・邑・面)を管轄する家庭法院又は地方法院(若しくはその支院)での審査や役所(市庁・区庁・邑事務所・面事務所等)での確認等
- (5)登録基準地(市・区・邑・面)を管轄する役所(市庁・区庁・邑事務所・面事務所等)での家族関係登録簿の作成・訂正・整理等
- (6)結果の確認
- ※登録基準地(市・区・邑・面)を管轄する役所(市庁・区庁・邑事務所・面事務所等)若しくは日本国内に所在する韓国総領事館等のうち電算システムが導入されている総領事館等(東京・大阪・福岡のいずれか)から「登録事項別証明書」(・・・「基本証明書」・「家族関係証明書」・「婚姻関係証明書」等)を取寄せてみて家族関係登録簿の作成・訂正・整理に関する状況を確認します。
2.特例法に基づく家族関係登録簿整理申請等の必要書類について
(1)家族関係登録創設許可申請の必要書類
【申請人(신청인)が作成する書類】
●家族関係登録創設許可申請書
「在外国民の家族関係登録創設、家族関係登録簿訂正及び家族関係登録簿整理に関する特例法」による事務処理指針(「재외국민의 가족관계등록창설, 가족관계등록부정정 및 가족관계등록부정리에관한특례법」에 의한 가족관계등록사무 처리지침)の[別紙第1号書式 家族関係登録創設許可申請(별지 제1호 서식 가족관계등록창설허가신청)]に基づいて作成します。
→[別紙第1号書式 家族関係登録創設許可申請(별지 제1호 서식 가족관계등록창설허가신청)]のサンプルをみる(※サンプルはPDFです。)
※書式の作成は必ずハングルで行う必要があります。
●身分表
創設してほしい「家族関係登録簿」の内容を記載した[身分表(신분표)]を作成します。
→[身分表(신분표)]のサンプルをみる(※サンプルはPDFです。)
※身分表の作成は必ずハングルで行う必要があります。
※身分表は、5種類の「登録事項別証明書」の形式にあわせて作成・提出することとされていますが、実務上は「家族事項」及び「基本事項」の2種類を作成・提出すれば問題ないようです。
※身分表は各3通ずつ作成して提出します。
【申請人(신청인)が収集する書類】
●在外国民登録簿謄本
住所地を管轄する駐日韓国総領事館(東京所在の駐日韓国大使館領事部を含む)で取得します。
→「在外国民登録簿謄本(재외국민등록부등본)」のサンプルをみる(※サンプルはPDFです。)
●居留の永住権写本又は外国人登録簿謄本
在日コリアンの方の場合には「住民票」がこれに該当しますので、住民登録地の市区町村役場で取得します。
●その他の資料
事情に応じて適宜立証資料を添付します。例えば、家族関係登録創設の許可を得ようとする人が日本で出生している場合には、その事実を立証する資料として日本の市区町村役場から「出生届書記載事項証明書」を取得して添付するのが一般的です 。
※申請が受理された後でも、申請書類を提出した駐日韓国総領事館等又は韓国の法院から書類(立証資料等)の追加提出を求められる可能性もあります。その場合には指示された書類を収集して提出します。
(2)家族関係登録簿訂正許可申請の必要書類
【申請人(신청인)が作成する書類】
●家族関係登録簿訂正許可申請書
「在外国民の家族関係登録創設、家族関係登録簿訂正及び家族関係登録簿整理に関する特例法」による事務処理指針(「재외국민의 가족관계등록창설, 가족관계등록부정정 및 가족관계등록부정리에관한특례법」에 의한 가족관계등록사무 처리지침)の[別紙第2号書式 家族関係登録簿訂正許可申請(별지 제2호 서식 가족관계등록부정정허가신청)]に基づいて作成します。
→[別紙第2号書式 家族関係登録簿訂正許可申請(별지 제2호 서식 가족관계등록부정정허가신청)]のサンプルをみる(※サンプルはPDFです。)
※書式の作成は必ずハングルで行う必要があります。
●事由書
「在外国民の家族関係登録創設、家族関係登録簿訂正及び家族関係登録簿整理に関する特例法」による事務処理指針(「재외국민의 가족관계등록창설, 가족관계등록부정정 및 가족관계등록부정리에관한특례법」에 의한 가족관계등록사무 처리지침)の[別紙第5号書式 事由書(별지 제5호 서식 사유서)]に基づいて作成し、訂正が必要な事由を記載します。
→[別紙第5号書式 事由書(별지 제5호 서식 사유서)]のサンプルをみる(※サンプルはPDFです。)
※事由書の作成は必ずハングルで行う必要があります。
【申請人(신청인)が収集する書類】
●訂正の対象となる家族関係登録簿の「登録事項別証明書」(「基本証明書・家族関係証明書」・「婚姻関係証明書」等)
●在外国民登録簿謄本
住所地を管轄する駐日韓国総領事館(東京所在の駐日韓国大使館領事部を含む)で取得します。
→「在外国民登録簿謄本(재외국민등록부등본)」のサンプルをみる(※サンプルはPDFです。)
●居留の永住権写本又は外国人登録簿謄本
在日コリアンの方の場合には「住民票」がこれに該当しますので、住民登録地の市区町村役場で取得します。
●その他の資料
事情に応じて、適宜、訂正が必要な事由を立証する資料を添付します。例えば、日本で出生した人の生年月日が誤った日付で韓国の家族関係登録簿に記載されてしまっている場合には、正しい生年月日を立証する資料として「出生届書記載事項証明書」を提出します。
※申請が受理された後でも、申請書類を提出した駐日韓国総領事館等又は韓国の法院から書類(立証資料等)の追加提出を求められる可能性もあります。その場合には指示された書類を収集して提出します。
(3)家族関係登録簿訂正申請の必要書類
【申請人(신청인)が作成する書類】
●家族関係登録簿訂正申請書
「在外国民の家族関係登録創設、家族関係登録簿訂正及び家族関係登録簿整理に関する特例法」による事務処理指針(「재외국민의 가족관계등록창설, 가족관계등록부정정 및 가족관계등록부정리에관한특례법」에 의한 가족관계등록사무 처리지침)の[別紙第3号書式 家族関係登録簿訂正申請(별지 제3호 서식 가족관계등록부정정신청)]に基づいて作成します。
→[別紙第3号書式 家族関係登録簿訂正申請(별지 제3호 서식 가족관계등록부정정신청)]のサンプルをみる(※サンプルはPDFです。)
※書式の作成は必ずハングルで行う必要があります。
●事由書
「在外国民の家族関係登録創設、家族関係登録簿訂正及び家族関係登録簿整理に関する特例法」による事務処理指針(「재외국민의 가족관계등록창설, 가족관계등록부정정 및 가족관계등록부정리에관한특례법」에 의한 가족관계등록사무 처리지침)の[別紙第5号書式 事由書(별지 제5호 서식 사유서)]に基づいて作成し、訂正が必要な事由を記載します。
→[別紙第5号書式 事由書(별지 제5호 서식 사유서)]のサンプルをみる(※サンプルはPDFです。)
※事由書の作成は必ずハングルで行う必要があります。
【申請人(신청인)が収集する書類】
●訂正の対象となる家族関係登録簿の「登録事項別証明書」(「基本証明書・家族関係証明書」・「婚姻関係証明書」等)
●在外国民登録簿謄本
住所地を管轄する駐日韓国総領事館(東京所在の駐日韓国大使館領事部を含む)で取得します。
→「在外国民登録簿謄本(재외국민등록부등본)」のサンプルをみる(※サンプルはPDFです。)
●居留の永住権写本又は外国人登録簿謄本
在日コリアンの方の場合には「住民票」がこれに該当しますので、住民登録地の市区町村役場で取得します。
●その他の資料
事情に応じて、住所地を管轄する駐日韓国総領事館(東京所在の駐日韓国大使館領事部を含む)から訂正が必要な事由を立証する資料の添付を求められるものと思われますので、指示された書類を収集して提出します。
※申請を受理した駐日韓国総領事館(東京所在の駐日韓国大使館領事部を含む)は、「在外国民の家族関係登録創設、家族関係登録簿訂正及び家族関係登録簿整理に関する特例法」による事務処理指針(「재외국민의 가족관계등록창설, 가족관계등록부정정 및 가족관계등록부정리에관한특례법」에 의한 가족관계등록사무 처리지침)の[別紙第6号書式 調査確認書(별지 제6호 서식 조사확인서)]という書面を作成・添付した上で、申請書類一式を登録基準地を管轄する役所(市庁・区庁・邑事務所・面事務所等) あてに送付することになっています。
→[別紙第6号書式 調査確認書(별지 제6호 서식 조사확인서)]のサンプルをみる(※サンプルはPDFです。)
(4)家族関係登録簿整理申請の必要書類
【申請人(신청인)が作成する書類】
●家族関係登録簿整理申請書
「在外国民の家族関係登録創設、家族関係登録簿訂正及び家族関係登録簿整理に関する特例法」による事務処理指針(「재외국민의 가족관계등록창설, 가족관계등록부정정 및 가족관계등록부정리에관한특례법」에 의한 가족관계등록사무 처리지침)の[別紙第4号書式 家族関係登録簿整理申請(별지 제4호 서식 가족관계등록부정리신청)]に基づいて作成します。
→[別紙第4号書式 家族関係登録簿整理申請(별지 제4호 서식 가족관계등록부정리신청)]のサンプルをみる(※サンプルは「婚姻」に関する家族関係登録簿整理申請の書式例をPDF化したものです。)
※書式の作成は必ずハングルで行う必要があります。
【申請人(신청인)が収集する書類】
●整理の対象となる家族関係登録簿の「登録事項別証明書」(「基本証明書・家族関係証明書」・「婚姻関係証明書」等)
●在外国民登録簿謄本
住所地を管轄する駐日韓国総領事館(東京所在の駐日韓国大使館領事部を含む)で取得します。
→「在外国民登録簿謄本(재외국민등록부등본)」のサンプルをみる(※サンプルはPDFです。)
●居留の永住権写本又は外国人登録簿謄本
在日コリアンの方の場合には「住民票」がこれに該当しますので、住民登録地の市区町村役場で取得します。
●その他の資料
事情に応じて、家族関係登録簿に記載してほしい(あるいは家族関係登録簿から抹消してほしい)事実に関する立証資料を適宜添付します。
例えば、日本で出生した人の出生事実について家族関係登録簿に記載してほしい場合には「出生届書記載事項証明書」を、日本で結婚した事実について家族関係登録簿に記載してほしい場合には「婚姻届書記載事項証明書」を、日本で死亡した人の死亡事実をもとに家族関係登録簿から抹消してほしい場合には「死亡届書記載事項証明書」を、それぞれ添付します。
※申請が受理された後でも、申請書類を提出した駐日韓国総領事館等又は韓国の登録基準地を管轄する役所(市庁・区庁・邑事務所・面事務所等)から書類(立証資料等)の追加提出を求められる可能性もあります。その場合には指示された書類を収集して提出します。
- 家族関係登録簿(戸籍)整理申請支援室
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