★現在の「家族関係登録簿」に基づく「登録事項別証明書」(基本証明書・家族関係証明書・婚姻関係証明書等)
や
★従前の「戸籍簿」(=「除籍簿」)に基づく「除籍謄本」(※除かれた「戸籍謄本」)
を請求(交付申請)して取得しようとする場合、具体的にはどうような方法があるのでしょうか。
かつて(従前の「戸籍制度」の時代で、かつ、戸籍の電算化も図られていなかった時代)は、「戸籍謄本」を請求(交付申請)して取得しようとする場合には、「本籍地」を管轄する戸籍官署(市庁・区庁・面(もしくは邑)事務所等)あてに直接請求(交付申請)するしかありませんでした。
したがって、その方法として実際に採られていたのは、主に以下の2つの方法でした。
①-1 「本籍地」を管轄する戸籍官署(市庁・区庁・面(もしくは邑)事務所等)あてに直接出向いて請求(交付申請)する方法
①-2 「本籍地」を管轄する戸籍官署(市庁・区庁・面(もしくは邑)事務所等)あてに郵送で請求(交付申請)する方法
※①-1は、日本に生活基盤を置く在日コリアンの方にとっては、もちろん容易なことではありません。そこで、現実にこの方法が採れるのは、韓国国内にご親族等がいらっしゃってお願いできる場合 ・・・がほとんどであり、大半の方にとっては現実性の低い方法であったと言えるかと思います。
※そこで、多くのケースで実際に採られていた方法が①-2です。ただ、この方法についても、実際に請求(交付申請)を行うに際しては、交付申請書を「韓国語」で作成し、韓国あてに郵便で送り、かつ、交付手数料も送付しなければならない・・等、多くの難題があり...大多数の在日コリアンの皆様にとっては、きわめてハードルの高い方法であったと言えるかと思います。
そのため、実務上の多くの場合においては、「そうした方面の知識や実務に明るい知人等に依頼する」、「地元の民団(在日本大韓民国民団)支部等に依頼する(※団員でいらっしゃる場合)」、「そうした手続きをサポートしてくれる専門事務所等に依頼する」等の方法によらざるを得ないのが実情であったものと思います。
近年、韓国では現在の「家族関係登録簿」は100%電算システムにより運用されており、また、従前の「戸籍簿」(=「除籍簿」)についても、旧来の「紙帳簿」の形式で保存されていたものが概ね100%近く(・・・一部特殊の事情により保留されたものを除いては100%)電算システムによる保存の形式に移行が完了しています。
上記の電算システムは、国家(韓国政府)による構築・管理の基、韓国本土内においてはすべての自治体との間でオンラインで結ばれているため、現在では、「登録基準地(従前の「戸籍制度」では「本籍地」)の役所(市庁・区庁・面(もしくは邑)事務所等)のみならず、全国どこの自治体の役所においても「家族関係登録簿」に基づく「登録事項別証明書」(基本証明書・家族関係証明書・婚姻関係証明書等)及び従前の「戸籍簿」(=「除籍簿」)に基づく「除籍謄本」の請求(交付申請)が可能であり、かつ、オンラインの電算システムを通じて「即時交付(その場で交付を受けること)」が可能な状況となっています。
さらに「特筆すべき」こととして、現在、上記電算システムは、日本に駐在する一部の韓国総領事館との間でも「即時交付(その場で交付を受けること)」が可能なオンライン化が既に実現しています。
※日本に駐在する一部の「即時交付(その場で交付を受けること)」が可能な韓国総領事館とは、具体的には以下の3箇所です。
①駐日本国大韓民国大使館領事部(※東京所在)
②駐大阪韓国総領事館
③駐福岡韓国総領事館
※なお、2015年5月1日より、上記の東京・大阪・福岡の3箇所以外の全国の韓国総領事館でも韓国の(※旧「戸籍制度」に基づく)除籍謄本や(※現行「家族関係登録制度」に基づく)基本証明書・家族関係証明書・婚姻関係証明書等の交付業務の取扱いが開始されました。
ただし、東京・大阪・福岡の3箇所の総領事館のように「即時交付」されるわけではなく、申請から交付までには数日程度の日数を要します。
これは、「公認電子郵便方式による証明書発給サービス」という方法が採用されていることによります。
そこで、現在では、在日コリアンの皆様が「家族関係登録簿」に基づく「登録事項別証明書」(基本証明書・家族関係証明書・婚姻関係証明書等)や従前の「戸籍簿」(=「除籍簿」)に基づく「除籍謄本」の請求(交付申請)を行う場合、かつてのように韓国本国に請求する方法(つまり①-1や①-2)によることなく、日本国内において請求(交付申請)を行うことが可能な環境が実現しています。
上記の方法についても、やはり以下のとおり2つの方法に分類することができます。
②-1 「電算(オンライン)システムが導入されている日本全国の韓国総領事館」(東京・大阪・福岡のいずれか)あてに直接出向いて請求(交付申請)する方法
②-2 「電算(オンライン)システムが導入されている日本全国の韓国総領事館」(東京・大阪・福岡のいずれか)あてに郵送で請求(交付申請)する方法
もちろん、上記②-1の方法の場合では、オンラインの電算システムを通じて「即時交付(その場で交付を受けること)」(若しくは「数日後の交付」を受けること)が可能であることは言うまでもありません。(・・➁-2方法の場合、当然ながら郵送の往復に要する期間を要するため、「即時」というわけにはいきませんが、韓国あてに請求(交付申請)する場合と比較すれば、圧倒的に短期間での入手が可能ですので、やはり有益な方法であることは間違いないものと思います。)
なお、日本国内において入手可能な方法(②-1及び②-2)が導入されたからといって、従来から採られてきた方法(①-1及び①-2)が廃止されてしまったというわけではありません。
現在でも、必要に応じて①-1及び①-2の方法により「家族関係登録簿」に基づく「登録事項別証明書」(基本証明書・家族関係証明書・婚姻関係証明書等)や従前の「戸籍簿」(=「除籍簿」)に基づく「除籍謄本」の請求(交付申請)を行うことも可能です。
したがって、現在、在日コリアンの皆様が「家族関係登録簿」に基づく「登録事項別証明書」(基本証明書・家族関係証明書・婚姻関係証明書等)や従前の「戸籍簿」(=「除籍簿」)に基づく「除籍謄本」の請求(交付申請)を行おうとした場合に採ることのできる方法の選択肢は、概ね以下の4種類に分類することができるものと考えられます。
①-1 「本籍地」を管轄する戸籍官署(市庁・区庁・面(もしくは邑)事務所等)あてに直接出向いて請求(交付申請)する方法
①-2 「本籍地」を管轄する戸籍官署(市庁・区庁・面(もしくは邑)事務所等)あてに郵送で請求(交付申請)する方法
②-1 「電算(オンライン)システムが導入されている日本全国の韓国総領事館」(東京・大阪・福岡のいずれか)あてに直接出向いて請求(交付申請)する方法
②-2 「電算(オンライン)システムが導入されている日本全国の韓国総領事館」(東京・大阪・福岡のいずれか)あてに郵送で請求(交付申請)する方法
相対的にみれば、もちろん、②-1や②-2の方法が簡便かつ短期間で入手できるという点で利便性が高いのは間違いないところかとは思われますが、それぞれの方法に特徴(メリット等)がありますので、ケースバイケースで最適な方法を選択されるとよろしいかと思われます。
以下に、上記の4つの方法に関して、個別にその特徴(メリット等)と、それに応じてどのような場合に選択するといいか・・といった点を思いつくままに列記してみたいと思います。
★①-1 「本籍地」を管轄する戸籍官署(市庁・区庁・面(もしくは邑)事務所等)あてに直接出向いて請求(交付申請)する方法について
・依然、韓国国内にご親族等がいらっしゃってお願いできる場合・・にはそのメリットは捨てがたいものがあると思います。
★①-2 「本籍地」を管轄する戸籍官署(市庁・区庁・面(もしくは邑)事務所等)あてに郵送で請求(交付申請)する方法について
・一見、この方法にはメリットはない・・ようにも思えますが・・・実はそうでもありません。
例えば、この方法が有益性を発揮する場面として思い当たるのは、「相続手続き」に伴う「登録事項別証明書」(基本証明書・家族関係証明書・婚姻関係証明書等)や「除籍謄本」の請求(交付申請)の場合です。
過去にご経験のある方や、当該業務を取り扱っていらっしゃる法律専門職の事務所の方であればご説明させていただくまでもなくよくご存知のことですが、「相続手続き」に際しては、「被相続人(お亡くなりになられた方)」の「出生時点~死亡時点までの身分事項が網羅された一連の」「除籍謄本」及び「登録事項別証明書」(基本証明書・家族関係証明書・婚姻関係証明書等)を収集し、関係各機関(法務局や金融機関等)に提出する必要が生じます。
そのような場合、①-2の方法により、上記の趣旨(つまり「被相続人」の「出生時点~死亡時点までの身分事項が網羅された一連の」「除籍謄本」及び「登録事項別証明書」(基本証明書・家族関係証明書・婚姻関係証明書等)が必要である旨)説明した書面を添えて「本籍地」(現在では「登録基準地」)を管轄する戸籍官署あてに郵送で請求(交付申請)すると、ほとんどの役所ではその趣旨を理解し、目的とする「除籍謄本」や「登録事項別証明書」(基本証明書・家族関係証明書・婚姻関係証明書等)を一括で交付の上返送する対応をとっていただけます。
ただ、そうした方法を採るためには、「相続手続き」に関する相当程度に深い実務知識や、目的とする書類を間違いなく送っていただくためにその趣旨を先方の役所に的確に伝えるだけの相当程度に高度な韓国語能力が要求される部分もありますので、こうした方法は、やはり一般の方にとってはかなりハードルの高いものであり、ほとんどメリットを享受できる部分はないかも知れません。
やや(かなり?)「手前味噌」的に表記となってしまうかも知れませんが・・・当サイトの運営主体である小杉国際行政法務事務所では、全国各地の在日コリアンの皆様や法律専門職の事務所(司法書士事務所・弁護士事務所・税理士事務所・行政書士事務所等)の皆様より「相続手続き」に伴う「被相続人様」の「出生時点~死亡時点までの身分事項が網羅された一連の」「除籍謄本」及び「登録事項別証明書」(基本証明書・家族関係証明書・婚姻関係証明書等)の収集(及び翻訳)に関するご依頼をお受けする機会が多数あり、現在でもケースバイケースで①-2の方法を採ることが少なからずございます。
そこで、当事務所においては、当該方法についても、依然、メリットを享受する場面が相当程度あるという次第です。
★②-1 「電算(オンライン)システムが導入されている日本全国の韓国総領事館」(東京・大阪・福岡のいずれか)あてに直接出向いて請求(交付申請)する方法について
・この方法に関しては、その有益性が極めて高く多くの皆様がそのメリットを享受していただけることはあえてご説明するまでもないものと思われます。
特に、「即時交付(その場で交付を受けること)」が可能な「電算(オンライン)システムが導入されている韓国総領事館」(東京・大阪・福岡のいずれか)まで直接出向いて請求(交付申請)することが可能なの管轄エリアに居住されていらっしゃる皆様にとっては、そのメリットは最大であることは間違いのないところであると思います。
★②-2 「電算(オンライン)システムが導入されている日本全国の韓国総領事館」(東京・大阪・福岡のいずれか)あてに郵送で請求(交付申請)する方法について
・この方法に関しては、②-1の方法との比較においてはその利便性が低い点は否めませんが、もちろん、「電算(オンライン)システムが導入されている韓国総領事館」(東京・大阪・福岡のいずれか)まで直接出向いて請求(交付申請)することが困難なエリアに居住されていらっしゃる皆様にとっては、②-1の方法に代替する方法として、やはり相当程度そのメリットを享受していただけるところではあると思います。
なお、②-2の方法で実際に「除籍謄本」や「登録事項別証明書」(基本証明書・家族関係証明書・婚姻関係証明書等)の請求(交付申請)をなされようとお考えの皆様より、「申請方法が良くわからない」・「申請書の書式をどうやって入手すればいいのかよくわからない」・・・といったご相談をたびたびお寄せいただくことがございます。
②-2の方法に関しては、全国の各総領事館(「駐日韓国大使館領事部(=東京所在の韓国総領事館)並びに全国各地の韓国総領事館の連絡先・所在地及び管轄エリア」のコーナーご参照)が運営するホームページ上でも案内されており、また、申請書の書式もダウンロードできるようになっているのですが・・・その掲載場所がややわかりづらい点もあるようで、なかなか目的の情報に到達できずお困りになられるケースが多いようです。
そこで、当サイトの運営主体である小杉国際行政法務事務所では、当サイトの「連携サイト」でもあり、当事務所の「公式サイト」でもある「小杉国際行政法務事務所 OnWEB」内に、以下のコーナーを設置し、②-2による「請求(交付申請)方法」や「申請書式のダウンロード方法」についてご案内させていただいております。
★「韓国除籍謄本や基本証明書・家族関係証明書・婚姻関係証明書等の郵送請求方法及び交付申請書の書式ダウンロード方法に関するご案内」
※外部サイトへのリンクとなりますので恐縮ではございますが、上述の通り、当サイトの運営主体である小杉国際行政法務事務所の「公式サイト」へのリンクですので、安心してご参照いただければ幸いです。この件でお困りの皆様には必ずお役に立てる情報かと思いますので。
なお、「韓国の「除籍謄本」(※除かれた「戸籍謄本」)及び基本証明書・家族関係証明書・婚姻関係証明書等の取り寄せ(請求・交付申請)権限を有する人の範囲について」 のコーナーでもご説明させていただきましたとおり、「除籍謄本」や「登録事項別証明書」(基本証明書・家族関係証明書・婚姻関係証明書等)の請求(交付申請)に関しては・・・
「申請人(신청인)」から正当な委任を受けた「代理人(대리인)」が「申請人(신청인)」に代わって請求(交付申請)を行うことが認められています。(その場合、請求(交付申請)に際しては当然ながら「申請人(신청인)」自らが署名・捺印した「委任状(위임장)」の書面の提出が要求されることになります。)
上記「代理人(대리인)」による請求(交付申請)の取り扱いに関しては、本コーナーでご説明させていただいた上記4種類の請求(交付申請)方法(①-1~②-2)の全ての方法について適用されるものですので、ご参考までに補足させていただきます。
※なお、「代理人(대리인)」による請求(交付申請)を行うに際しては若干の留意事項もございますので、さらに詳細かつ具体的な情報を必要とされる場合には、個別の事案の状況に応じて直接当サイトまで(「無料電話相談」 のコーナーをご利用いただき)お問合せいただければ幸いです。
- 韓国戸籍取り寄せ・翻訳支援室
- -韓国の「除籍謄本」(※除かれた「戸籍謄本」)及び基本証明書・家族関係証明書・婚姻関係証明書等の用途(使用目的)について
- -韓国の「除籍謄本」(※除かれた「戸籍謄本」)及び基本証明書・家族関係証明書・婚姻関係証明書等の取り寄せ(請求・交付申請)に向けて必要となる情報について
- -韓国の「除籍謄本」(※除かれた「戸籍謄本」)及び基本証明書・家族関係証明書・婚姻関係証明書等の取り寄せ(請求・交付申請)権限を有する人の範囲について
- -韓国の「除籍謄本」(※除かれた「戸籍謄本」)及び基本証明書・家族関係証明書・婚姻関係証明書等の取り寄せ(請求・交付申請)方法について
- -韓国の「除籍謄本」(※除かれた「戸籍謄本」)及び基本証明書・家族関係証明書・婚姻関係証明書等の翻訳について
- -よくあるご質問と答え(韓国の「除籍謄本」(※除かれた「戸籍謄本」)及び基本証明書・家族関係証明書・婚姻関係証明書等の取り寄せ(請求・交付申請)や翻訳関連)
- -関連法令集
★★★当サイトの運営者である小杉国際行政法務事務所は、韓国の「登録事項別証明書」(基本証明書・婚姻関係証明書・家族関係証明書等)及び「除籍謄本」の取り寄せ(交付申請)・翻訳業務に関する実績豊富な実務のエキスパートです。★★★
・サポートのご依頼やお見積のご請求、その他お問い合わせ等ございましたら、小杉国際行政法務事務所の公式ホームページをご覧の上、いつでもお気軽にご連絡いただければ幸いです。
※ご連絡は、電話・メール・FAX等、ご都合のよろしい手段で結構です。