日本にある韓国総領事館の業務日は、原則として日本の暦に沿って運用されています。
つまり、原則的な休館日は・・
●土曜・日曜
●日本の祝祭日

となっています。
ただし、韓国本国の「公休日」(・・日本の「祝祭日」とほぼ同じ意味ですが、一般的にはこうした呼び方がされています)のうち、主要な3つの「公休日」については日本にある韓国総領事館も休館(業務をお休み)の扱いとなります。

その、主要な3つの「公休日」とは、具体的には以下の通りです。

★3月1日(三一節)
★8月15日(光復節)
★10月3日(開天節)

申請・申告等、韓国領事館に出向かれるご用事がある場合には、上記の休館日にあたっていないかどうか、事前にご確認なさってからお出かけください。

以上ご参考までに韓国領事館の休館日(韓国の公休日との関係)についてご案内させていただきました。

以下では、上記の主要な3つの「公休日」について、それぞれの由来(起源)などについて簡単にご説明させていただきますので、ご興味のある方はご参照いただければ幸いです。


★3月1日(三一節)
について

「三一節」は、まさにその由来(起源)となった日、つまり「3月1日」がそのまま休日の名称となっています。
「3月1日」は、日本の植民地支配を受けていた韓(朝鮮)民族の方々にとっては、まさに忘れることのできない「独立運動」(抗日運動)における記念すべき日です。
1919年3月1日、日本の植民地統治への抵抗・独立を訴えかける民族の代表により起草された「独立宣言書」が
現在のソウル市内にある「パゴタ(タプコル)公園」で読み上げられました。
いわゆる「3・1運動」の契機となった出来事であり、その後、抗日・独立運動は朝鮮全土へと広がりを見せていくことになります。

こうした「独立」への強い意思を記念し、また、世界中に知らしめる意図から、植民地解放(光復)後、1949年10月1日付で「国慶節(=国民の祝日)を定める法律」が制定・公布され、「官公署の公休日を定める規定」により「公休日」と定められて現在に至っています。

★8月15日(光復節)について

8月15日は、日本ではいわゆる「終戦記念日」などと呼ばれており、日本の敗戦が明らかとなった日として日本国民の間でも広く知られていますが、この日は、同時に韓(朝鮮)民族の方々にとっては、それまでの日本による植民地支配から解放された日でもあるわけです。
植民地支配からの解放は、国権を奪われ抑圧されていたそれまでの状況から抜け出し、再び国権を取り戻した出来事、「光を取り戻した出来事」という意味から「光復」といった
表現が一般によく用いられます。

この光復節」についても、上記の三一節と同様、1949年10月1日付で制定・公布された「国慶節(=国民の祝日)を定める法律」により「国慶節」のひとつとして定められました。

10月3日(開天節)について

「開天」の元々の意味は、その字の通り「天を開く」・・これは、檀君が紀元前2333年に「古朝鮮」を建国したことを指すと言われています。
なお、「開天節」は、1909年に 나철(羅喆)により대종교(大倧敎)が再び중광(中光)を迎えた(教門が開かれた)として、それを記念して「開天節」として毎年祝賀の行事が行われるようになったのが元来の起源となっています。
その後、1919年に中国(上海)に樹立された「大韓民国臨時政府」は、中国に亡命した大倧敎と合同で「陰暦」の10月3日を「開天節」と定めて合同で祝賀の行事を行うようになりました。
こうした動きは、当時日本に植民地支配され抑圧された状況下におかれた韓(朝鮮)民族の人々に対して「民族精神」を醸成するのに大いに寄与したと言われています。

その精神は、植民地支配から解放された「光復」以降においても尊重・継承されたことから、やはり1949年10月1日付で制定・公布された「国慶節(=国民の祝日)を定める法律」により「国慶節」のひとつとして指定され、「陽暦」の10月3日「開天節」として定められ、現在に至っています。